多くのビジネス書や自己啓発本は、仕事を先送りにすることの害を語ります
そのため、仕事を先送りにすることの罪悪感を日々感じながら仕事に取り組んでいる事が多くあります
しかし、中には後からやったから速くできる。後に回したからこそ効率化可能というタスクも必ずあります
ただ先送りにするのは、デメリットが多いですが、戦略的に先送りにする選択肢も自分のタスク優先順位を付ける上で覚えておきましょう
【目次】
- ある洋服ブランドの先送りによる無駄の排除
- 決定を先送りにする技術
- 仮決めが悲劇を生む
- クリティカルパスを見極める
- 気が乗らない時は、ほっとく
- 罪悪感なく「先送り」にする
- 今やれない理由がないものは、即やる
ある洋服ブランドの先送りによる無駄の排除
有名な事例なのでご存知の方もいるかも知れませんが、ある洋服ブランドは先送りによって無駄を大幅に削減しました
洋服の流行は年によって大きく異なり、流行らない色の服は大量に売れ残り、流行っている色は品薄になるというのが業界の常識でした
そこで、あるブランドは洋服の色を決めるのを「先送り」にしました。
通常は糸を染め、洋服生地にして、洋服に仕立てるという流れを見直し、まず色無しで洋服を仕立て、その後で流行の色に染めたのです
この工程変更によりそのブランドは莫大な商品ロスと欠品の削減に成功しました
決定を先送りにする技術
上記の例は会社として「決定を先送り」にして、効率化した例ですが、日常の中にも上記のような例はあります
例えば、以下のような例です
- 最終的な提案の方向性が定まっていない提案書の作成
- 文書体系や納品物の正式名が、決まっていない状態でのプロジェクト開始
- アーキテクチャの決まる前のシステム設計
いずれも私自身が経験したことがある状況です。
勿論、決めることをキチンと決めて始めるのが一番ですし、それが一番手戻りがありません
仮決めが悲劇を生む
洋服のブランドの例にあるように、時間がないからといって仮に色を決めてから生産した場合、大量の売れ残りが発生します
仕事でも、今決まっていないことを「仮決め」して進めた場合、膨大なロスが発生します。
例えば、仮決めとは違う決定になったがゆえにせっかく作った文書類がまるっきり作り直しになったり、そこまで行かないまでも全部の文書を開いてなおしていかないとえけなかったり。
決めるべき事が決まらないならば、あえて「遅く出る」ことでゴールに早くたどり着けることもあるのです
クリティカルパスを見極める
ただし、漫然と待っていれば単純に仕事は遅れていきます
以下のような準備作業をした上で、「先送り」にしていきましょう
クリティカルパスを明確にする
その決め事が決まらなければ出来ない事と、手を付けられることを明確にしましょう
何かのタスクが終わらないと次のタスクに手を付けることができない仕事とその後続のタスクを「クリたティカルパス」といいます
決め事が決まらないとき、その決め事に左右される後続タスクとそうでないものを識別しましょう
決まったらまっしぐらに走れる状況を作っておく
クリティカルパスを識別しても、その決め事に左右されるタスクの、多さにめまいに似た感情を持つことはあります
そんなときは、中途半端にそのタスクに手を付けるのではなく、決まったらその後続タスクに集中できる環境を整えましょう
雑務の類は、全て終わらせましょう
将来発生する雑務もこの際なので、誰かに委任する、自動化するなど今やっておけば先々、手を付けられるようになったときにその仕事に集中できる環境を万全の準備をしておきます
気が乗らない時は、ほっとく
何かひっかかりがあるはずです。
まずは、その引っかかりを明確にしましょう、
すぐにピンと来ないのであれば、ほっといてしまいましょう
罪悪感なく「先送り」にする
ポイントは、罪悪感を感じることなく先送りにすることが出来るかです。
先送りにすることで、今集中すべき事に全力投球することで、結果として全体の業務を無駄なくこなすことができます
今やれない理由がないものは、即やる
当然ですが、何でもかんでも先送りにすれば、仕事は何も進みません
やるべきことのリストの中で、あえて先送りに出来るものを特定することと、先送りをするための準備が大事ということです
以上 戦略的にタスクを先送りにするための技術についての記事でした
まとめ
− 先送りは罪悪と感じることがあるが、場合によっては「先送り」も一つの戦略
− 「先送り」をするためには、対象の決定や周辺を固めるなど技術が必要
− 勿論、先送りをする理由のない作業は「即やる」ことも大前提
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